君と歩く

「でも、手繋いでたろ?」

俺がそう答えると少し考えてから琉が
「繋いでたってゆーより、奏って奴が強引に手掴んで引っ張ってただけじゃね?」と言った。

「まあな。」

それは俺も思った。
鈴木は、奏ってやつの手を握ってはいなかった。
されるがままにしてただけ。

でも。

「鈴木、顔赤かったし照れてたんじゃねぇの?やっぱ、カレカノしか考えられねーわ」

「は?無理無理。カレカノとか許せないわぁ」

< 118 / 221 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop