君と歩く

言い終わると黒原くんは
口元をにやつかせながら、

「昨日、俺あの公園にいたから。
話聞こえてたんだよね。」

と、衝撃的な事を言った。

え?
いた?あそこに?

誰もいなかったはずなのに。


「え。どこにも人はいなかったですよ?」

「木の影にあるベンチに横になってたから
お前らには見えてなかったのかもな。」


あー、なるほどねぇ!!

…なんて言えるわけがない。

私は少しずつ怒りが湧いてきた。


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