君と歩く
「薫も、かなりワクワクしてたみたいだけど?」
「やだ、都美ったら薫になすりつけようとしてるでしょぉ?やだなぁー。」
高い声を上げて、話しているのは鍋郷さんと都美さん。
私は恐怖が募る。
これから、何されるんだろう。
でも、ここで泣いたらいけない。
相手の思うつぼだ。
「早く睡眠薬注射しろよ」
「…っ?!」
睡眠薬注射?
なにそれ…
カタカタと震え始める私の体。
「鈴木未紗、あんたは終わりだよ。」
都美さんのその言葉とチクッとした痛みを感じたあと、私の意識は遠のいた。
うっすらと聞こえてくる会話。
「うわ、都美やばぁ!睡眠薬注射して死なないのぉ?」
「どうでもいい。ほら、あんたらやれよ。」
そこで、私の意識は完全に途絶えた。