君と歩く
琉side
あー、だりぃ。
授業中寝てただけで、校内見回りとかありえねぇし。
教室に残ってる人たちに声をかける。
「はーい、帰ってくださーい。」
ニコニコ笑う余裕もなく、無愛想に。
それなのに。
「きゃ〜っ!!!琉くんだぁぁ!」
「やだ、ほんとだぁぁ!」
黄色い声を上げてくる女の子たち。
「ほらほら、可愛いお姉さんたち〜。変な人に襲われちゃうから早く帰らないと〜」
「琉くんに襲われたいな…?今日、だめ?」
上目遣いをして見てくるのは、一つ上の先輩。
やべぇ、可愛くねぇ…。
未紗ちゃんに上目遣いされたら、あれは瞬殺だけど。
「ごめんね?俺そーゆーのもうやらないよ」
「なにそれ!つまんなーい。
圭吾くんならやってくれっかなー?」