君と歩く

「俺はいいんだっ…!!未紗ちゃん!!!自分が何やられたかわかってんの?!」

ピンクの可愛い花がらのハンカチで、ドロドロと血が出ている傷口を塞いでくれた。

可愛いハンカチは、俺の血で真っ赤に染まる。

「うーん…。少しだけならわかるよ。でもね、どうして私なんだろう。だって私、黒原くんに嫌われてるんだよ?」

いつもみたいに、ふふっと笑ってでも、涙を流しながらそう答えた。
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