君と歩く

「鈴木ちゃん…本当にごめんなさい。あと、琉のこと、病院まで連れて行ってくれる?」

「そうよ。鈴木の馬鹿女。」

都美は、俺らに顔を見せないように背を向けながら、憎まれ口を叩いている。

でも、声からして、泣いているのはよくわかった。

「…バカは余計です。はい、連れて行きます。」

未紗ちゃんが、俺の手を引いて立ち上がらせてくれた。
立つことくらい、できるっつーの。  

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