君と歩く
少し、言葉を濁らせながら耳元で何かをいっている。
でも、なんて言ってるか聞き取れなくて、聞き返してみたら……。
「だからー!琉と付き合ってるの?」
って、大きい声で言うもんだから、荒川くんにまで聞こえてしまった。
「なっ…!!」
私は、恥ずかしくなり、荒川くんの方を向いて助けを求める。
「あー、姉ちゃん。俺ら付き合ってない」
「ええ!なーんだ。こんなかわいい子が、あたしの妹になると思ってたのに。」