煙草味のキス。


和也と別れたのはその20日後のことだった。



『あたし、和也のことが大好きよ。

大好きだから、和也の子供はあたしが産みたかった。

あたしだけが産みたかった。


でも、あたしじゃない他の人が和也の子供を産んだって聞いてからなんでだろう…和也の顔が見れなくなった。

今でも好き、大好き。


でも、もう話を聞く前のようには見れない。

ごめん、和也。

あたしには和也の過去は受け止めきれない』



和也の胸元ばかり視線を向けて、目を合わせずに言った自分の気持ち。


和也はそんなあたしの答えに即答した。




『そうか、分かった。今までありがとう』




20日間考えたあたしの気持ちは和也に呆気なく受け止められ、あたしたちの約3年の関係は終わった。


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