強引男子のイジワルで甘い独占欲
あまりの居心地の悪さからか、休憩室にいた数人がひとりまたひとりと静かに退室していく。
せっかくの休み時間なのに休憩室を追い出されなくちゃならないなんて気の毒だけど、私のせいじゃない。眞木のせいだ。
でもそれを言っても眞木はきっと、そんなんあいつらが勝手に出て行っただけで俺は関係ないとか普通に主張するだろうっていうのが簡単に予想がついたから、その事を注意するのはやめておく。
そんな事を言い返されたら、まぁその通りと言えばその通りだから言い返せないし、言い返したところで論破できる自信もないし。
本当に自己中というか……。ここまで俺様って言葉がぴったりの男を私は三次元の世界において眞木以外知らない。
「あのさ、機嫌悪くてもいいけど、それを関係ない私にそこまであからさまにぶつけるのってちょっとどうかと思う」
眞木って本当に私の事が好きなんだろうか。
目の前の不機嫌オーラにそんな疑問さえ感じてしまう。
原因が私にあるなら話も別だけど、ここまで睨まれる理由も分からないし身に覚えもないし。八つ当たりとか勘弁して欲しい。
そう思って注意した私を、尚もじっと見た後眞木が言う。