強引男子のイジワルで甘い独占欲


「つーか、こんだけ噂になった以上、今更付き合ってないとか言い出せないだろ。
俺が付き合ってるって言ってんのに、おまえが付き合ってないとか言ってもどうせ嘘ついて隠してるだけだって思われるだけだし」
「……だからなに」
「もうおまえには俺と付き合うって選択肢以外残ってない。
分かってんだろ?」

偉そうに言われて、これは本当に愛の告白だったんだっけ?と頭に疑問が浮かんだけれど。

もう私の負けだ。

こんな風にガンガンガンガン、コンクリートでも鉄でも穴開けられるんじゃないかってくらいのパンチ力で攻められて折れないなんて、強靭なハートを持っていない限り無理だ。
眞木みたいな。

「俺と付き合うだろ?」

そう高圧的な笑みを浮かべる眞木に呆れて笑ってから、持っているお弁当と交換条件だと告げると、眞木は満足そうに笑ってお弁当を差し出した。


佐野ちとせ。強気で可愛げのない、男に捨てられたばかりの女だけど。
なんでそうなったのか、社内一のモテ男と付き合う事になりました。



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