強引男子のイジワルで甘い独占欲


「やめて。メール打たなきゃなんだから」
「心配しなくても帰りは彼氏に送ってもらうからとでも打っとけ」
「……やだ。うちの母親そういう話するとすごい食いついてくるから、彼氏とか家では禁句だし」
「へー、佐野はそんな感じないのにな」
「だからじゃない? 普段私があまりそういう事言わないから、余計ガンガンくるんだと思う。
親戚の集まりとかあるともう、私が恋愛相談してこないのがつまらないっておじさんとかに愚痴ってるし」

ご飯がいらないって事は会社を出る時に連絡したから、今は帰りが遅くなるって事だけメールする。
それから画面に残ったままの不在着信と向き合って……顔をしかめた。

「朋絵の事、言わない方がいいのかな」

呟くように言うと、眞木はため息を落としてから「人それぞれだろ」と答えた。

「俺だったら、関係ないヤツがなんか言ってきても聞く耳持たねーな」

そう言った後、眞木が寝ていた状態から上半身だけ起こす。
今まで布団に隠れていた裸の上半身が露わになり、さっきまでの行為の余韻も手伝い鼓動が少しだけ速度を上げた。



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