強引男子のイジワルで甘い独占欲
「私も、朋絵が私に色々思ってる事があるって知ったのは、三坂さんと別れた後だから最近なの。
親戚の集まりとかでね、同じ歳の女がふたりもいれば比べるような事言われる事が結構多くて。
朋絵は溜め込むタイプだし……そういうのがずっと引っかかってたのかもしれない。
それで……私に拘ってたのかも」
朋絵のせいじゃないとは言い切れないけれど、少なくとも朋絵のせいだけじゃないと思う。
そう伝えると、慎司はふっと笑って。
「おまえも人がいいな」と呟いた。
「え?」
「そっけない態度とるくせに、いつも見捨てないところ、相変わらずだと思って懐かしくなった」
慎司はそう言い瞳を細めて……けど、私の事を「おまえ」って呼んだせいで眞木がそこに過敏に反応したから、すぐにハっとして「ごめんっ」と取り消す。
朋絵との事で滅入ってるだろうに眞木にまで気を使わないとなんて可哀想だなと思いながら見ていた時。
ファミレスのガラス越しからの視線に気付いた。
そして、何気なしに見上げて……驚く。
「朋絵……」と思わず呟いた声が、慎司と重なった。