強引男子のイジワルで甘い独占欲
「耳の辺りってくすぐったいし、第一その前に女の髪平気で触るとかダメだからね」
「ああ、さっき言ってたみたいに期待がどうのって理由で?
でも佐野は期待しないんだからいいってなっただろ」
「だからって何でもしていいってわけじゃないでしょ。
髪触るとか、私だったら好きな人にしかして欲しくないし、眞木だってそういうタイプなんじゃないの?」
分からないけど。
眞木は人づきあいとか嫌いそうだし、案外変な期待させないようにとは気を使ってそうだし。
そう考えると、髪触るだとかいうのはあまりしなそうだ。
なのに平気で触ってくるとか……本当にこの人がよく分からない。
そんな考えから聞くと、確かになと答えた。
「俺潔癖症だから性別問わず他のヤツの髪とか触りたくないし、触る意味が分からない」
「え、潔癖症なの? その割には今私が嫌がるまで触ってたじゃない。しかも食事中に」
指摘すると、眞木は少し考えた後、少しだけ驚いたような顔をした。
「言われてみればそうだな」
「言われてみればって……それ、潔癖症じゃないんじゃない?」