強引男子のイジワルで甘い独占欲


朋絵と恋愛話しないのは本当だけど、タイミングよく今はよーく知ってるだけに、うまく嘘をつける自信がなかった。
朋絵だって私と同じでもう24なんだし恋愛話が出てこない方が問題だとも思うから、嘘つく必要があるのかは分からないけれど。
おじさんの過保護ぶりから察するに朋絵が恋愛関係の事を親に話しているとは思えないから、そこで私がでしゃばって話しても後々問題になりそうだし。
知らぬ存じぬで通した方がよさそうだと判断する。

しかしおじさんもおじさんだ。
こんなタイミングで、よりによって私に朋絵の恋愛事情を聞いてくるなんてちょっとデリカシーがなさすぎる。

何も知らないおじさんに心の中で勝手な八つ当たりをしながら、キッチンには向かわずに縁側に腰を下ろした。
料理関係はうちのお母さんと朋絵のお母さんがいるし、私がいたら返って邪魔なだけだろうし。
ご飯がくるまで少し時間をつぶしてから戻った方が賢明だ。

居間にいても、暇を持て余したおじさんや他の親戚に、話のタネとして色々聞きだされる事になりそうだし……それに朋絵もいるし。

私もだけど、朋絵もきっと気まずいに違いないから、離れられる時は離れていた方がお互いのためだ。


< 37 / 226 >

この作品をシェア

pagetop