手話~僕等のカタチ~



…無視か?


いくらなんでもそれはないだろ。



「おい…」


そう言いながら彼女の頭をおさえている手に触れた…途端に、



彼女はずっと歪めていた顔をハッとした顔に変え、バッと立ち上がった。


そして、慎司が持っていたプリントの束を慌てて受け取り、俺に謝罪するように頭を下げ、

風のように俺たちの前から去っていった……





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