手話~僕等のカタチ~
友だち
キーンコーンカーンコーン♪
「あぁ~、やっと終わったぁ~!
地獄が終わったぁぁ!!」
なんて隣の席で叫んでる馬鹿。
…うるせぇよ。
俺はさっきのプリントのことが授業中ずっと気になっていた。
なぜだか分からないけど、早く届けなきゃいけないような気がした。
「慎司行くぞっ!」
「おっ、張りきってるねぇ~。」
…うん、訳の分からない言葉は無視だ。
俺は慎司をほっといて4組へ向かった。
この学校は1学年4クラスしかないので、一組の俺たちは端のクラスから端のクラスまで行かきゃならない。
向かう途中にも何人かにおめでとうと言われたが、急いでいる俺は「サンキュ。」とだけ返した。