手話~僕等のカタチ~
…誕生日かぁー…
そういえば、俺と笹村が出会ったのも俺の誕生日だったよな。
今回もなんかあったりして…
…そうだ、誕生日といえば、プレゼントがねぇとダメじゃんっ!
すーっかり忘れてた。
てか俺男だし、女子みたいに友だちの誕生日とかにプレゼントあげたりしたことあんまりねぇんだよなー。
慎司には一回だけ、いつだったか忘れたけど、プレゼントをあげた記憶がある。
「智から誕プレげとったぁー!!」ってギャーギャー騒ぐもんだから、やっぱ返してと少し怒り気味に言ったら、さっきの騒がしさが嘘のように一瞬にして黙ったんだよな。
いやー、あのときはマジ笑えたわ(笑)
廊下を歩きながら思い出し笑いを懸命にこらえ、みんなからの、アイツ何一人で笑ってんの対象にならずにすんだ俺のところへ…
「おーい!さーとしーっ!!」
両手を、いや、両腕を頭の上で大きくブンブン振っている慎司が向かい側からやってきた。