手話~僕等のカタチ~
◆1章
出会い
入学式から2ヶ月たったある日。
俺、盛山 智(モリヤマ サトシ)はいつもと少し違う廊下を歩いていた。
「智くん!お誕生日おめでとー!」
「ん、サンキュー。」
「も、盛山くん!あの、クッキー作ったんだ!良かったら食べて!」
「おっ、ありがとな。」
「智ハピバ!」
「おめでとー!」
「みんなサンキュー。」
そう、今日6月18日は俺の誕生日。
いろんな人がたくさん祝ってくれる。
それにしても俺そんなに教えたつもりないんだけど、みんな良く知ってるな。