手話~僕等のカタチ~



***



昼休み。


屋上も、もう行ってない。

笹村だって…もう行ってないだろう。


「さーとしー、購買行くべ。」

「おう。」


慎司と並んで歩いた。

いつものように廊下をまっすぐ、そして右の階段を下り……えっ?


「おい慎司、どこ行くんだよ。」

なぜか階段を上り始めた。


「ん?あぁ、まぁちょっくら付き合えや。」

「はぁ?付き合うってどこに。」

慎司はいいから〜、と手をひらひら振って、スタスタと上がっていく。


はぁー…何なんだよ。

そう思いながら変人についていくが……


どんどん上まで上がっていく。





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