手話~僕等のカタチ~
『まぁ確かにそうだね。』
【だろ?あー出会ったばかりの頃が懐かしいわー。】
【分かるー!廊下でぶつかったとき、あれ結構痛かった(笑)】
「うっそマジで、ごめん。」
『平気平気っ!盛山くんこそ大丈夫だった?』
【うん、なんともなかった。】
【良かったぁー。】
「……あのぉーお二人さん…、話すならいろんな話し方しないで一つに統一しましょうよ…。」
あっ、慎司の存在忘れてた。
確かにいろんな話し方をするとややこしいな…
【【ごめんごめん。】】
「二人して手話で話さないでぇぇ!
俺一人なんか虚しいからぁぁ!!」
つい可笑しくて、それぞれの笑い方で笑う俺と笹村。
こんな馬鹿みたいなやり取りが、俺たちの日常なのだ。