手話~僕等のカタチ~
夏祭り
午後5時。
空は夕日色に染まり、もうすぐ別の色が訪れる頃。
俺は家を出て、待ち合わせ場所へ向かった。
今日は夏祭り。
朝から少しワクワクしている。
親に、何か良いことでもあった?と聞かれるほど。
…そんなに表情に出てたか?
危ない、気を引き締めないと。
慎司にもからかわれるし…
あいつの前だと油断も隙もあったもんじゃない。
そんなことを思いながら歩いていると、待ち合わせ場所にした駅前の噴水に到着した。