あと一粒の命
ガラッ
病室を開けて入ってきたのは
不安げな祖父母と先生だった。
先生が私を見るなり優しく笑って私のベッドの横の椅子に座った。
祖父母は先生とは反対側の椅子に座った。
「おはよう、橘夏凛さん。意識確認のために君の個人情報を読み上げていくね。」
病室は私だけのようだった。
「橘夏凛さん、年齢16歳、花宮高等学校、1-A。ここまでは理解してるかな?」
私が頷くと
優しく微笑んで私に話していた先生が残念そうな顔になって祖父母に話しかけた。
「残念ですが、夏凛さんと一緒に乗車されていた、橘美夜さんと橘宏樹さんは─…」
そこまでいうと横で話を聞いていた祖母が膝から崩れ落ちて泣きわめいた。
いつもの10倍かすれた声で。
パパもママも、死んじゃったのか。
それを知ってから、私の世界から希望というなの色が消えて、真っ暗な世界になりました。
その暗い世界で一人だけ突っ立って生きていくのだ。そう考えていた私は後々希望の色を見つけるなんて思いもしていませんでした。
病室を開けて入ってきたのは
不安げな祖父母と先生だった。
先生が私を見るなり優しく笑って私のベッドの横の椅子に座った。
祖父母は先生とは反対側の椅子に座った。
「おはよう、橘夏凛さん。意識確認のために君の個人情報を読み上げていくね。」
病室は私だけのようだった。
「橘夏凛さん、年齢16歳、花宮高等学校、1-A。ここまでは理解してるかな?」
私が頷くと
優しく微笑んで私に話していた先生が残念そうな顔になって祖父母に話しかけた。
「残念ですが、夏凛さんと一緒に乗車されていた、橘美夜さんと橘宏樹さんは─…」
そこまでいうと横で話を聞いていた祖母が膝から崩れ落ちて泣きわめいた。
いつもの10倍かすれた声で。
パパもママも、死んじゃったのか。
それを知ってから、私の世界から希望というなの色が消えて、真っ暗な世界になりました。
その暗い世界で一人だけ突っ立って生きていくのだ。そう考えていた私は後々希望の色を見つけるなんて思いもしていませんでした。