あと一粒の命
2ヶ月後、わたしは祖父母に引き取られた。

そして翌日から高校二年生となって学校に通い始めた。


祖父母の家からは学校が遠く、電車も学校の近くで止まらないので自転車で行くことになった。

おばあちゃんもおじいちゃんも車で送るよっていってくれた。でも、怖すぎて乗れなくなった。


自転車をこいで40分
せっかちな私でもこんだけ時間がかかるのだ。

「遠いなぁ…」


呟いた直後背後から
「おい、お前ぇ~!もしかして橘夏凛?」

「っ…!!」

久々に学校に来てまだ知らない男子に話しかけられた。

そのせいか焦って手に持っていたスマホを落としてしまった。


運悪くそのスマホは男子生徒の足元までいってしまった。


彼は嫌なかおせず
「ん、傷いってたらわりぃ!」
そういってにかっと笑った。


私もつられて少し笑った。


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