電波的マイダーリン!
「隠せるとでも思ってんの?」
右を下にして寝転がっていたあたしの左肩を、グッと引っ張って強引に仰向けにしたカイトは、
その上に横向きに被さるようにして、あたしの顔の向こう側に空いている手を置いた。
しっかりと瞳を捕えられ、逃れられそうにない。
そして、カイトの姿を視界に映した瞬間、あたしの鼓動はバカみたいに速くなった。
……水も滴るイイ男ですねわかります。
お風呂上がりのカイトの黒髪は、天井の蛍光灯に反射して艶やかだ。
潤った瞳、そして唇。
白い肌は温まったせいか、ほのかに色づいて……。
……テラヤバス!!!!
鼻血吹いてもいいっすか……!!!!(切実)
そんな超色気を醸し出すカイトに上から至近距離で見下ろされ、あたしは呼吸が真面目に止まる。
どっどうやって息をしたらいいんだい…!!!?
誰か教えてくれたまえ…!!
…なんて、脳内では考えているけど、まあホントのところ、心臓は崩壊寸前だ。
「……なっなんのこと…!?」
震える唇でようやくそれだけ、自分でもわかるくらいの下手くそな誤魔化し方をした。