電波的マイダーリン!
意味がわからず聞いてみる。
花梨は腕組をして、鼻息を荒く吐き出して。
「あんたねぇ?そろそろ、リアルと2次元の境界を考えなさいよ。
この世に存在するすべてが2次元と同じだって考えてんなら人生、生まれる前からやり直した方がいいわよ?」
「そこまで言うか…(涙)」
「言うわよん?だって、あんたの脳内、フザケすぎだもの」
項垂れるあたしに、花梨は容赦ない言葉を突き刺してくる。
「そりゃあね?マンガやアニメのキャラは完璧超人かもしれないけど、リアルの人間は普通に欠点があるのよ?
例えば、あんた。
まあ外見は可愛い方だとして、中身がね、ホラ。欠点だらけじゃない」
「具体的に言えないくらい欠点があるんですね、ありがとうございます。」
「そ、そうじゃないけど…あんたは素直だからいい子ってことよ。うん。
で、あたしだと…」
「みかりんは。美人だしクールだしスタイルいいし、ツインテールだしツンデレだし絶叫系ムリだし何気萌え要素たっぷりだし…」
「その口ミッフ○ーちゃんにするわよ。さもなくばキテ○ちゃん。」
ドーナツの入っていた袋をグシャリと潰した花梨に、あたしは椅子を後退させる。
「…って、ことよ。わかった?
あたしとかあんたみたいに、人間、普通に欠点があるわけ。
だから、一ノ瀬くんにも、見た目完璧だし性格も大人っぽいけど…
…思ったこと上手く伝えられなくて溜めこんじゃうみたいな欠点があるのよ」
…思ったこと…上手く伝えられない…?
まさか!
あのカイトにか!?
そんなピュアボーイみたいな欠点が存在しているというのか!?
どうもピンとこないあたしは、むむむと首を捻るばかり。
理解力の低いあたしを見ながら、花梨は微かに笑う。
「ま、あんたは徐々にわかればいいとして……
……あの眼鏡野郎は元気にしてる?」
「…え、眼鏡……あ、あー…伊吹のことっすか……ええまあ元気ですよ…いろんな意味で……」
あたしはこの間のことを思い出さないように厳重注意しながら言葉を発する。
そして、ふと疑問。