電波的マイダーリン!
「…俺、失恋したわ」
「…………。え?」
瑞希の一言に、あたしは血の気が引くのを、リアルに感じた。
つまり。
茉莉→カイト←あたし←伊吹←花梨←瑞希。
…と、いう気持ちの方向だったってわけですよ。
おいおい。
なんだこの一方通行。
みんなしてONE☆WEYしてんじゃねぇよぉおおお――ッッ!!!!
なんてことを考えながら、ベッドの上でドタバタと暴れまわるあたし。
もちろんギリギリ発狂はして…ない…と、思う(自信ない人)。
マズイことしちゃったな…。
花梨には伊吹のこと話してないけど…
瑞希に花梨のこと話したら、それはもう失恋も同然のことで。
あたし…最低だ……。
いっつも、自分のことばっかり。
人のこと、少しも考えてなかった。
もう嫌だ…
…何も考えてなかった、春の前に戻りたい。
もとはと言えば、あたしがただの好奇心でゲームの応募をしたのが間違いだったんだ。
あの日、『プレイ』の発売日を忘れたままでよかったのに…。