電波的マイダーリン!
微妙な笑みを浮かべるあたしと茉莉。
目線もほぼ同じ。
むしろあたしと茉莉の方が双子っぽい。
でもやっぱり茉莉の方が数センチ背が低いから、ギリギリ姉妹ってとこ。
「…そっか…ちー姉ちゃん…クラスで一番前…?」
「否定はしない。(ニッコリ)」
「…これ禁句なんすねぇ…ごめんなさい…」
遠い目をするあたしに、深々と頭を下げる茉莉。
なんだか、あたしがイジメてるみたいジャマイカ…。
あたしは再び気を取り直し。
「まあいいさいいさ!気にするでないよ!さあゲーセン行くぞゲーセン!!」
「ゲーセンで何するでやんすか!?」
「ゲームに決まっているのだよ!!」
「ゲーセンのゲームしたことないっす隊長!!」
「それはまことか!ならばお姉ちゃんが教えてしんぜよう!!」
「教育に悪いんで、教えないでもらえませんか?」
背後から聞こえたセリフに、ビックゥ!と飛び上がったあたしは。
伊吹の存在を綺麗サッパリ忘れていたことに気が付いた。
っていうか、“教育”ってアナタは茉莉の保護者ですかコンニャロー!!
振り返って、目線は極力合わせずに口を尖らせる。
「いいじゃんいいじゃん。これも世の中を知る方法なのだよ」
「方法は他にもあると思うんですけど」
「うるさいな…いいのだよ!UFOキャッチャーとかゾンビ倒すヤツとかしたくないっすか!?」
「特に。」
「……。キミに聞いたのが間違いだったよ…。茉莉、やりたいよね!?ね!?」
「うん!やってみたい!!」