電波的マイダーリン!




半ば強制、でも茉莉は賛成してるので、伊吹のことは放っておいてゲーセンにレッツゴー!


ガヤガヤワラワラと騒がしいゲーセンに辿り着くと、茉莉が驚いたように目を見開いた。


「すっごぉーい!!!!うるさいっすね!自分の声も聞こえないっすね!」

「うむ!耳が良い人はあまり来たくないところだと思われる!」

「耳栓欲しいかも!」

「残念ながらないよ~」

「あーあーあーあー!!あ゛ぁあああ――ッッ!!!!」


突然大声を張り上げた茉莉に、あたしは驚いて仰け反る。


「どっどうしたんだい!!!?」


尋ねると、茉莉は目を輝かせてあたしを見上げ。


「すごいすごい!!誰も気づかないよ!!!?」

「…………。うん、そっかそっか。茉莉は面白いね。うん。さすがお姉ちゃんの妹分だよ」


苦笑を浮かべるあたしなんて気にも留めず、茉莉はさっさとゲーセンの中へと駆けて行く。

慌てて追いかけるあたし。


「ちょっ茉莉さん!迷子にならないでね!?」

「うぉ――ッッ!!ちー姉ちゃん!これはなんなんすか!!!?」


…聞いちゃいねぇ……orz


あたしは諦めて、茉莉が興味津々で眺めているゲームへと向かう。


「あー、これ。これがUFOキャッチャーというヤツだよ茉莉さん」

「これが!?中にぬいぐるみ入ってるけどどうやって取り出すの!?」

「ふっふっふ……ここがお姉ちゃんの凄さを見せるとこだね!!」

「おぉ!!ちー姉ちゃんの表情が変わったんだよー!!」


腕まくりする仕草をして、キラーンと瞳を光らせるあたし。

お金を入れるところに200円を入れて、いざ!


勝負!!


ボタンを器用に操作して、一番取れやすそうなぬいぐるみの頭上まで持って行く。

で、あとはキャッチ!





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