電波的マイダーリン!
「あれ!!!?茉莉が居ない!?」
ハッと我に返った時、あたしはゲーセンの中に茉莉のツインテールが見当たらないことに気づいた。
捜し回るけどどこにも居ない。
ショッピングモールの中全部を探しても見つからなかった。
サーッと青くなるあたし。
「どどどどーしよう!!!!茉莉が誘拐されたぁああッッ!!!!」
伊吹に掴みかかり、ガクガクと揺らしながら喚き散らす。
伊吹は呆れ顔で、あたしの手を掴んで離す。
「眼鏡外れるんでやめて下さい。」
「キミは何故そんなに冷静なんだい!!!?茉莉が居なくなったんだよ!!!?」
「だからと言って、焦っても仕方ないじゃないですか」
「これが焦らずに居られるかぁああッッ!!!!」
どうしよう!!!!
警察か!?
救急か!?
レスキューか!?
頭を抱えて暴走するあたし、だけど伊吹はやっぱり冷静で。
「あなたが何を考えているかよくわかりますが、まだ誘拐と決まったわけじゃないので警察もレスキューも必要ありませんよ」
「だって捜しても居ないジャマイカァアアッッ!!!!」
「携帯、かけました?」
「あ゛っ。」
ハタと停止する。
そう言えば…携帯の存在忘れてたぁああッッ!!!!
慌てて携帯を取り出し、茉莉にかけてみる。
けど、呼び出し音ばかりで茉莉の声が聞こえてくることはない。