電波的マイダーリン!
ぺっちゃんこの財布を覗き込み「とほほ…」と涙ちょちょぎらせているあたしの隣。
カイトさん、さっそく私服に着替えております。
あたしが買える範囲で揃えたから大したもんじゃないんだけど。
黒のTシャツにジーンズ。
なのに、
…コイツが着たらなんでも映える。
怖いくらいかっこよくなっちまう。
コイツ何者…。
あたしは財布をチラリ、
隣の2次元野郎をチラリ、
そして口を尖らせてまた財布を……
っていうエンドレスをして、最終的に肩を落とす。
「はぁ〜…」
「千早?」
「…金食い虫め……」
「ん?」
「なんでもにゃいよ…」
唇を突き出して呟くと、カイトがあたしの顔を上目に覗き込んできた。
「千早」
「むー?」
「…ごめん」
「…………。
いいっすよ別に…」
なんか一言くらい愚痴ってやろうと思ったんだが…
……そんなスイートボイス+上目遣いはやめていただきたい!!!!
愚痴るより先に許してしまった……。
(ここで「orz」を使いたいところなのだが、一応小説なので省略☆)
あたしが黙ってそっぽを向くと、カイトの手が頭に乗った。