電波的マイダーリン!
しばらく走ったところで、ようやく足を緩めた瑞希に、あたしは瀕死状態で尋ねた。
「…なっ…何故にミッキーが……あんなところに…?」
瑞希は何度も深呼吸しながら、やっと息を整えて答える。
「…いやー、虫の知らせが…」
「なるほど。本屋でマンガを立ち読みしていたんですねわかります。」
「わかるなら聞くんじゃありません!!」
図星を突いたのか、瑞希はムキになって怒る。
あたしはニヤニヤと笑ってから、「あっ」と思い出す。
「んー?でもなんで、あたしを助けるって言うか逃がすっていうか…そもそも、あたしの“気持ち”って…」
「むむむ」と腕組して首を捻るあたしに、瑞希は威張ったように腰に手を当てて。
「侮ることなかれ!!俺も一応そういうのわかっちゃう人なのさ!!ちーちゃんが一ノ瀬を好きだってことも十分理解してましたから!!」
「にゃんだって!!!?」
あがっと顎を外すあたし。
それもそのはず。
あの瑞希が…あの東野瑞希が…
あたしと話が合っちゃう東野瑞希が恋バナわかっちゃうんですねぇ――ッッ!!!?
「そっか…瑞希もわかるんだ……ちょっと見なおしたよ…」
「ちょっ…俺どんだけ!?」
「こんだけ」
「コラッ!人差し指と親指をくっつけて“こんだけ”なんて言っちゃいけませんッ!!瑞希さん泣きますよ!!」
と言いながら泣きマネをする瑞希に、あたしは笑う。
よかった。
瑞希が居てくれてよかった。
でも、あたしにはちょっと疑問が残るわけで。
「…あのさ、ミッキー…」
「んー?」
「…なんであたしのこと助け…たのさ?」
「は!?助けちゃいけなかった的な!?」
「や、そうじゃなくて!!」