電波的マイダーリン!
暗黒オーラを放ちだした真中氏に即行で土下座する。
先生…それはヤーさんのようですよマジで……。
「…まさかとは思いますが…先生…高校時代はヤクザさんでしたか……」
「…………(冷や汗)。」
「マジっすか!!!?」
「いや!違う!ヤクザじゃなくて暴走ぞ…く…」
「なぬぅううう――ッッ!!!?」
「…………(涙)。」
おっ恐ろしい新事実…発覚!!
あたしは今までとてつもなく恐ろしい人にブッ叩かれていたんですね!!!?
これでたんこぶ程度で済んだのは、やはり“教師”という立場だったからなのか…。
と、あたしが身震いしたところで、真中氏がワザとらしく咳をした。
「話しがズレたじゃないかお前のせいで!」
自分を落ち着かせるように深呼吸をしてから、いつもの調子に戻る先生。
「…んでも…まあ、アレだ。私も昔はいろいろやってたから、それなりにいろいろ考えたさ。うん。
榊みたいな時期もあったよ。全部投げ出したくなるような時期がね。
でも、そこで投げ出したら、それまでなんだよ」
真中先生は、視線を落とし、昔を思い出しながらなのか、ゆっくりと話す。
「榊は、今一番悩む時期なんだろうね。もちろん、恋愛だけじゃない、これからのことも、いろいろと。
そりゃ、投げ出したくもなるわなぁ?悩みってのは、一つでも面倒だってのに…。
それが二つや三つとかあったら、死にたくもなるさ。
けどね、やっぱ、そこでどうするかは自分次第。
選択肢は二つに一つ。
“投げ出して終わる”か“立ち向かって進む”か。
…さあ、どうする?
榊、お前はどうしたい?」
視線をこちらに向け、穏やかな瞳であたしを見つめる先生。
その瞳は、あたしに、“諦めるな”と言っている。
わかってる。
わかってるよ。
あたしはこれを――…