電波的マイダーリン!
そう、怖かった。
ずっとずっと怖かった。
また、一人、あたしから…離れて行ってしまうのか、と。
…――また、あたしは一人になってしまうのかな…って…。
「……ごめん」
カイトの、掠れた声が聞こえた。
同時に、頭には温かなぬくもり。
カイトの手が、あたしの頭を撫でてくれてる。
あたしは顔を上げないまま、ボソッと。
「……許さないもん……全部話してくれるまでっ…絶対許してやんないもんッ……!」
子供みたいなあたしの言い草に、カイトは穏やかな口調で「うん」と言った。
ようやく落ち着いてきたあたしは、床に座り込んでソファに頭を乗せて、ソファに座っているカイトを目線だけで見上げていた。
あたしの顔の横にはカイトの足がある。
ソファはそれくらい狭かった。
「……よくもまあ…こんな狭いところで寝てたねぇ…」
あたしが感心半分呆れ半分で言うと、カイトは小さく、自嘲するように笑った。
「…ちょっと思った、それ」
…言うまでもないだろうけど、カイトはこの夏休み中、この部屋で過ごしていたのだ。