電波的マイダーリン!




思えば、あたしがこの名前つけたんだったよねぇ…。

マンガから引用したんだけども。

まあそこら辺は思考から追い出すことにして(おまっ)。


あたしは携帯の電話帳にあるその名前を眺めながら、一人でにまにま。

周りから変態変人こっち来んな呼ばわりされても、今のあたしなら平気さ!!
(できれば気にして欲しい)

あたしは携帯を折りたたみポケットにしまって、カイトの横をルンルンな感じで歩く。

カイトはあたしを見下ろして、小さく笑う。


「そんな嬉しいんだ?」

「うむ!」

「…やっぱ可愛いよね、ちーちゃん」

「ぶほっ!!」


勢いよく吹き出すあたし。

余裕顔で憎たらしい笑みを浮かべるカイト。


「ん?どうかした?ちーちゃん」

「ワザとかぁ!!やめてくれたまえ!!ガチで恥ずかしい!!カイトにその呼び方で呼ばれるのまだ慣れてない!!」

「ふぅん。じゃ、呼ばない」

「おぉ!!今日のカイトは超いいh「千早イジメるのに丁度いいし」


“超いい人”と言おうとした瞬間にこれだ。

あたしは思い切りぶうたれて、でも顔を背けるだけしかできないわけで。




…あたしいつからこんな乙女になったんだろう…!!(唖然)



口元を手で覆いながら涙していると、


「千早、何してんの」


少し前の方から、カイトの呼ぶ声が聞こえた。

あたしは遅れていたのだと気づき、


「わっ待って!」


言いながら走りだす。




瞬間、





< 202 / 375 >

この作品をシェア

pagetop