電波的マイダーリン!










「…………ない…」



絶句した。




「…携帯が………ないッッ!!!!」



制服のポケットを探り、鞄を探り、部屋をひっくり返しても携帯が見つからなかった。





「は!?あんた携帯なくしたの!?」


学校に走って行ったあたしは、一目散に花梨に飛びついて泣きついた。


「そうなんだよぉ~~ッッ!!どーしよぉ~~ッッ!!」

「携帯会社に問い合わせて、その携帯止めてもらいなさいよ」

「あ゛ぁ~忘れてたぁああ~~ッッ!!!!」

「あんた究極のバカッッ!!!?使われてたらどうすんのよ!!!?」

「そこまで頭回んなかったんだよぉ~~ッッ!!」


ワァワァ言って泣きじゃくるあたしを、花梨は超面倒くさそうな顔で見つめる。

うぅ……酷い……花梨酷い……。


「…もし見つかんなかったら、新しいの買いなさいよ…」

「うわぁ――んッッ!!!!まだ2年使ってないから高いよぉ――ッッ!!!!」

「あんたのお財布事情なんか知ったこっちゃないわよ。」

「冷血人間だぁああ~~ッッ!!」

「埋めるわよ。」


泣きつくあたしの頭を押さえながら言う花梨は、真面目に埋めるつもりらしい。

命の危険を感じたので、あたしは花梨から素早く離れる。


あたしはグスグスと鼻をすすりながら項垂れる。




だって…

…あの携帯には…






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