電波的マイダーリン!
時間は流れて夕方。
(カラスのBGM)
「……ない…!!」
「見つかんないわね…」
「もう拾われたんじゃねー?」
「たぶんね」
街中歩き回って探したけど、どこにもない。
きっともう拾われたんだろうと思う。
肩を落としてトボトボと歩くあたしを、哀れな瞳で見つめる瑞希。
「ま、どんまい、ちーちゃん。また買えばいいじゃん」
「…2年使ってないから買い換えるの高いのだよ…」
「あー……。……うん。どんまい☆」
「もう何も言わないでくれたまえ。」
グスグスと鼻をすすりながら、一番最後を歩くあたしの背後に、
その時。
「…これ、君のじゃない?」
そんな声が掛かった。
――ゾクリ、と。
背筋が凍った。