電波的マイダーリン!




「いやねぇ?あのお姫様、姫華って子ね?超面白い子でさー」

「は?」

「天然系なんだよね!」

「てんっ…!?」

「萌えた!!」

「…………(怒)。」

「かっ花梨さん顔怖いっす」

「ダメね。あんたと話したのが間違いだった。その姫華って子にちょっと同情するわ。」

「ちょっ花梨さん酷いっすww結構修羅場ったんすけどww」


「あひゃあひゃ」とおかしな笑い声を出すあたしを、花梨はもう見もしない。


…ずーん…。


「…ま、まぁ…特に何かあったわけでもないんだろ?じゃ、いいじゃん!」


瑞希が必死に場を取り持つ。

哀れよ瑞希…。

あたしたちと一緒に居るようになってしまったがために…(哀愁)。


「んじゃ、帰るか!うん、帰ろう!どっか寄ってく?」

「あーあたしマンガ買いたーい」

「あたしはCD」

「…悪い。俺、バイト」


カイトはすまなさそうに言う。


「あっそっか!気をつけて行ってら〜(行ってらっしゃい)」


あたしが手を振ると、カイトは少しだけ振り向いて右手を上げた。


「…アイツ去り際までカッコいいな…(涙)」

「あんたはあんたの良さがあるでしょ。」


落ち込む瑞希に、そう言ったのは花梨。





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