電波的マイダーリン!





「…例えばね?

オバケが怖い人が居て、その人がお化け屋敷に入りたくないって逃げたら、それって弱いってことになるのかな…?」


少し間を開けて、カイトは答えた。


「…さぁ?なるかもしれないし、ならないかもしれない。

…考え方、じゃない?」


考えながら話しているのか、カイトの言葉は、途切れ途切れだ。


「苦手なモノって、絶対あるだろ。
それを“仕方ない”って諦めるか、否か。

…それだけの話、だと思うけど」


カイトの答えは、とても簡潔なもので。


イコール、あたしは今、“弱い”。


あたしは今、“仕方ない”と諦めている。

葵のことをいつまでも怖がって、でもそれは“仕方ない”と、それだけで終わらせている。


今、きっとあたしは、“リアルな選択肢”を迫られているんだ。


ここで前へ進むか、否か。

逃げて泣くか、立ち向かって笑うか。


選択肢は二つに一つ。
















翌日、目が覚めたのは朝の8時だった。

今日は学校に行こうかなと思って、そう言えばあたし、靴なかったんだと思い出した。

鞄もなければ、ペンさえない。

靴もないとわかれば、外へ出るにも出られない。


……リアル引きこもり状態…orz





< 256 / 375 >

この作品をシェア

pagetop