電波的マイダーリン!
「…例えばね?
オバケが怖い人が居て、その人がお化け屋敷に入りたくないって逃げたら、それって弱いってことになるのかな…?」
少し間を開けて、カイトは答えた。
「…さぁ?なるかもしれないし、ならないかもしれない。
…考え方、じゃない?」
考えながら話しているのか、カイトの言葉は、途切れ途切れだ。
「苦手なモノって、絶対あるだろ。
それを“仕方ない”って諦めるか、否か。
…それだけの話、だと思うけど」
カイトの答えは、とても簡潔なもので。
イコール、あたしは今、“弱い”。
あたしは今、“仕方ない”と諦めている。
葵のことをいつまでも怖がって、でもそれは“仕方ない”と、それだけで終わらせている。
今、きっとあたしは、“リアルな選択肢”を迫られているんだ。
ここで前へ進むか、否か。
逃げて泣くか、立ち向かって笑うか。
選択肢は二つに一つ。
翌日、目が覚めたのは朝の8時だった。
今日は学校に行こうかなと思って、そう言えばあたし、靴なかったんだと思い出した。
鞄もなければ、ペンさえない。
靴もないとわかれば、外へ出るにも出られない。
……リアル引きこもり状態…orz