電波的マイダーリン!




「あ゛ーすることなくてヒマだよー!!」

「しょうがないだろ」

「ゲームしたいー!!」

「諦めろ」


絨毯の上をゴロゴロやって駄々をこねるあたしに、カイトは呆れたような物言いをする。

事実、呆れているだろうと思われる。


だってヒマなんだもん!

ヒマなことほど嫌なことはない!!


あたしはぶうたれてうつ伏せになる。

絨毯のもさもさをいじりながら唸る。


…ってあたしは子供か!


起き上がり、不貞腐れ顔で座っていると、玄関のドアが開く音が聞こえた。

次いでリビングのドア。




「グッドモーニング♪ご機嫌いかが?」


ひょこっと現れたのは、例によって小町さん。


「あぁ〜小町さ〜ん…ここにはアニメとかゲームとかマンガとかはないんですかぁ〜」


あたしは両手を伸ばして助けを求めるように小町さんに歩み寄る。

小町さんは困ったように笑いながら、あたしの頭をポンポンと叩く。


「悪いけどここにはないんだよね〜…お詫びに朝ごはん作ったげるから我慢してね?」

「さすが姉御キャラ…」

「え?」

「いえ、なんでもございません!」


あたしは敬礼をしてから、ベランダに向かった。





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