電波的マイダーリン!








…………うん、まあマンガも没収されて真中氏にこっぴどく叱られたんだけども。

花梨に大爆笑されたんだけども。

あたしは駅までの道のりをとぼとぼと歩き、ため息を吐いた。

嗚呼…今日はついてな…


「ハッ!!なんと!!今日ゲームマガジン『プレイ』発売日!?」


しまった――ッ!!

あたしとしたことが発売日を忘れていたなんて!

ゲーマーとして失格だぁあッ!!

グスグスと鼻をすすりながら駅前の本屋に入る。

ゲームコーナーに並べられた雑誌の中から『プレイ』を手に取り、電車が来る時間まで立ち読み。


「……おぉっ!今度セカンド出るのか…バイトでもしようかにゃ……んん?」


うまうま気分でページを捲っていると、見開きで新作ゲームの特集が載っていた。


「電波的…マイダーリン?」


“ダーリン”ってことは、男向けじゃなく女向け…乙女ゲーム…乙ゲーか…。

ふむふむ。

新感覚ゲーム…?


「…あれー?なんか詳しい情報載ってないし…」


抽選で一名様に当たるって話らしい。

応募用紙が雑誌の後ろについていて、これに住所とか書いて送る…だけでいいみたいだ。


………………………。






「燃えるね!!」




< 3 / 375 >

この作品をシェア

pagetop