電波的マイダーリン!
日付が変わる頃に、あたしとカイトは待ち合わせの駅へと向かった。
そこには、花梨と瑞希がすでに居て、二人で楽しそうに会話をしていた。
おぉ……!!
あの花梨が…あのブラックカリンに変身するあの花梨が……
……乙女な笑顔を浮かべているよレアだよ写メりたいよどうしよう!!(やめろ)
こぶしを握ってそんなことを考えていたあたしに、花梨が気がついて眉根を寄せた。
え、なんすかその変わりよう(唖然)。
「遅い!何時間待ったと思ってるのよ!?」
「いいジャマイカ。アットホームドラマをやっていたのだよー」
「はぁ?」
「つまり!家族愛だよ家族愛ー」
「いや説明になってないから。」
花梨はため息をつき、腕を組んでから。
「まったく…あんたはいつもそうよね。待ち合わせには遅れるわ説明は適当だわ……そんなんじゃ友達なくすわよ!」
「え~?だって花梨が居るもん。心配は無用なのだよ」
「…………!!(赤面/何も言い返せない人)」
「ぷぷー!花梨ってば赤くなっちゃって…萌えるね!」
「うっさいわねあんたはぁあッッ!!そのムカつく性格を今年で終わらせろ!!」
「遠慮するー。だって花梨が面白いからww」
「貴様……!!」
ブラックカリンが現れそうなので、あたしは急いで目的地の神社へ向かって逃げる。
その後を恐ろしい速さで追いかけてくる花梨と、慌てて後を追う瑞希、呆れ顔で走り出すカイト。
来年も、こうであればいい。