電波的マイダーリン!
「いけませんねぇ。そんなに好きになっちゃいましたかぁ?
これはあくまで、ゲームなんですよ?あなたもわかっていたはずでしょう。
…まあ、あなたが嫌だというなら、強制的に返却させていただきますけれど。
いかがでしょう?」
アルファさんの、切れ長の猫目が、一瞬、鋭く光った。
あたしはそれにゾクリと鳥肌を立て、一歩後退する。
その時、あたしの目の前に、カイトが立ちはだかった。
「…久しぶりの再会がこんな形とか、最悪なんだけど……アルファ?」
声色でわかる、カイトの表情。
きっと、今怖い顔してる。
しかし、打って変わってのアルファさんは、愛想の良い笑顔で返事をする。
「おや、お久しぶりですねぇ。今の名前は、“一ノ瀬カイト”と言いましたよねぇ?
…そんな怖い顔して、どういうつもりです?」
「あんたのとこには戻らないつもりだけど」
きっぱりと言い切ったカイト。
それを聞いて、アルファさんの表情がスッと変わる。
しかしそれは小さな変化で、口元は笑っているのに、目が、鋭い。
「…それは、“あなたも”規約違反…と、いうことになりますけれど?」