電波的マイダーリン!
アルファさんの言葉に、あたしは違和感を覚える。
あなた“も”…?
「……カイトが、規約違反……?」
どういうこと?
と、尋ねる前に、アルファさんがパチクリと瞬きをして、カイト越しにあたしを見下ろした。
「おやおや、あなたは知らなかったんですねぇ。言わなかったんですか、カイトさん?」
「…………。」
押し黙ってしまったカイトの代わりに、アルファさんが言う。
「そうです。一ノ瀬カイトも、上の人間に逆らうと“規約違反”になるんですよ。
どうしてか、わかります?」
首を横に振って、否定を示す。
アルファさんはそれを見届け、やはり、口元だけで、ゾッとするような笑みを浮かべ、こう言った。
「“一ノ瀬カイト”は、元は普通の人間だからですよ」