電波的マイダーリン!




あたしはグッと顔を持ち上げ、アルファさんの瞳を見つめ返す。

金色の鋭い瞳が、こちらを見ている。

けど、怯まない。

あたしは、そんなに弱くない。

もう、前みたいに、弱くない。


「…アルファさん、お願いです。

一日、あと、一日だけ、カイトと一緒に居させて下さい!
お願いします!!

あたし、まだ…カイトに何も伝えてないんです…!!」


感謝の気持ちも、心から好きだということも。


まだまだ、伝え足りていないんだから。


深く頭を下げるあたしに、アルファさんの視線が突き刺さる。

断られる覚悟で言ったんだ。

だから、











「…仕方がないですねぇ。一日だけですよー?」









そんな言葉が降って来たことに、あたしは驚いて顔を上げた。








< 326 / 375 >

この作品をシェア

pagetop