電波的マイダーリン!
「…で、完成しました晩ごはん」
テーブルに並べ…るほど量もない料理たち。
キッチンから発掘したのは、キャベツにモヤシに半分のニンジン…。
ピーマンはあたしが食べられないって言えば聞こえはいいけど単に嫌いなだけなので入れない。
ご飯は冷蔵庫に余りがあったからそれを温めて。
野菜は簡単な野菜炒めにして。
完了。
最悪です。
「食欲減退な色の晩ごはんになっちまったよ…」
「まあ否定はしない」
「ちょっ!そこ普通フォローするとこっ!!」
「フォローして欲しいの?」
「……。じゃあ食べなくても結構だよ」
「それは却下」
なんなんだコンニャロー!!
矛盾だらけのカイトに、あたしは膨れっ面になる。
カイトはそんなあたしを気にも止めず、お箸を持って「いただきます」と律儀に挨拶。
行儀いいのはそういう設定だからか。
カイトはあたしの作った野菜炒めに箸を伸ばし、一口パクリ。
「…………。」
な…なんか無言なんすけどこの人。
不味かったか!?
と、不安になってきたまさにその瞬間。
「へぇ…意外。美味いじゃん」