電波的マイダーリン!
突然。
ホント突然で、あたしは驚くっていうかむしろ意味がわからなくて唖然とカイトを見上げた。
部屋には電気がついている。
けどカイトがそれを遮っていて、あたしは目の前が薄暗い。
「かっ…カイトさん…?」
「どこ行ってたわけ」
「え」
「こんな時間までどこ行ってたかって聞いてんの」
カイトの表情は怒ってるっていうより落ち着いているみたいで無表情。
それがカイトの“怒り”であり“心配”の表現らしい。
あたしはそこで思い出した。
そう言えば…
カイトにバイトのこと言ってなかったや。
ヽ(*゚ω゚)ノ
「すんませんっしたぁあ――ッッ!!!!」
スライディング土下座をしたかったんだが、あいにくカイトが居てできなかったんでね。
頭を下げてみました。
反射的に後ろへ避けたカイトは、眉根を微かにひそめる。
「……なに?」
おぉ…
声が怖ェ…!!
「言うの忘れてたっす!あたし、バイト始めたんすよ先輩!!(仕様)」
頭を下げたまま言うと、カイトのわけがわからないと言いたそうな
「バイト?」
っていう声が聞こえた。