バー恋 ~文字が色を放つ時~
「神様なんて、やっぱり居ないんだな……」

「えっ……」

 その答えを翔吾の口から聞くことはなかった。

「そろそろ行くか」

 AM4時過ぎ、街が目覚めだす。

「うん……」

 二人で地下鉄に向かって歩き出した。

 霧雨の舞う朝。差し出された手を握る。
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