バー恋 ~文字が色を放つ時~
「どうして……あなたはそんなに優しいの……」

 喉に炭酸が刺さって心までが苦しくなる。

 こんな質問も、普通じゃない事を告げているような事だった。


「う~ん、俺そんなに優しくないよ。でも、もしそう思うんだったら、桜だからじゃないかな」

 まっすぐにあたしを見る。


「俺だって、事によっては我慢出来ないかもな」

「えっ……」
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