バー恋 ~文字が色を放つ時~
 でも、あたしは少しだけ気持ちが楽になった。

 これ以上隠し通せる技術は持ち合わせていない。

 静かに部屋に招き入れる。


「今、お茶淹れるね」

 お湯が沸いたのも気づかずに、白い湯気を呆然と見ていた。
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