バー恋 ~文字が色を放つ時~

 唇を噛んで涙を止める。泣かない。そう決めた。

 時計の音だけが静かに響いている。


「俺が、桜を好きな気持ちだけじゃ、駄目なのか……」

 優作のその言葉に翔吾の言葉が蘇る。
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